喉が渇く

やたら喉が渇く原因は?

やたら喉が渇く原因は?喉が渇くのは、体内の水分量が減少した際に起きるごく普通の生理現象ですが、以下のような原因が重なると、過剰に喉の渇きが生じることがあります。
なお、ご高齢の方は、喉の渇きを感じるまでの時間が遅くなる傾向がありますので、渇きを感じる前に水分補給を行うなど、より意識的に水分を摂取し、脱水を予防することが大切です。

発汗・排尿

汗をかいたり、排尿をしたりすると、体内の水分量は低下します。ただし、適度な水分補給で治まるようであれば、特に問題はありません。

下痢

下痢の症状がある時は、便とともに大量の水分が排出されます。その際は、意識的に水分を補給するようにしましょう。水分は常温または温かいものを小まめに摂取することが大切です。

発熱

風邪などに罹患して発熱を起こしている場合には、正常時よりも多くの発汗があるため体内の水分量も低下します。意識的に水分を補給しましょう。

糖尿病

糖尿病になると、血液中のブドウ糖の量が多くなり、尿によって糖が排泄されるようになります。これにより、多尿および喉の渇きといった症状が現れます。
治療により血糖値の上昇を抑えることで、症状の改善することもあります。

糖尿病

更年期障害

女性は、閉経の前後10年(45~55歳)ごろになると、女性ホルモンが急激に減少して心身に様々な症状をきたす更年期障害が起こることが多いです。更年期障害の症状の1つに、喉の渇きがあります。
異変を感じたら、更年期障害に対する治療を行いながら、小まめに水分補給を行いましょう。

ドライマウス

ドライマウスとは、加齢、ストレス、薬の副作用、膠原病など様々な原因によって、唾液の分泌量が低下し、口内が乾燥する状態です。
歯科治療では、人工唾液や保湿ジェルを用いたり、唾液腺のマッサージを行うなどの処置が施されます。


喉が渇くのは糖尿病のサイン?

喉が渇くのは糖尿病のサイン?糖尿病とは、インスリンの働きや分泌量が低下することで、血中のブドウ糖の濃度が慢性的に高くなる病気です。血中のブドウ糖が多くなると、余分な糖分が尿として排泄されるため、体内の水分量も低下します。さらに、血中の糖分が上昇することで血液がドロドロになり、血液の水分量を補給するために喉の渇きを強く感じるようになります。
水分を多く摂取することで、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを低下させることができます。ただし、これは一時的な危機を回避するための生理反応のため、脳梗塞・心筋梗塞を起こさないようにするには、適切な糖尿病の治療が必要です。

糖尿病で見られる症状

喉の渇き以外の糖尿病の主な症状は、以下のようなものが挙げられます。ただし、これらは初期段階ではほとんど自覚症状が現れません。
健康診断や人間ドックで血糖値の異常を指摘された場合は、自覚症状が現れていなくても、必ず精密検査を受け、必要に応じて治療を行うことが重要です。

  • 多尿、頻尿になる
  • 体重が急激に減少する
  • 倦怠感がある
  • 足のしびれ、痛みが生じる
  • 感覚が低下する

糖尿病


正常な喉の渇きとは

上記の通り、何もしなくても頻繁に水分を摂りたくなったり、飲んでも飲んでも渇きがおさまらないという場合には、糖尿病などの疾患の可能性が疑われますので、お早めに当院までご相談ください。
ただし、運動した後や、起床時などに喉が渇くのは、誰にでも起きる正常な生理反応ですので、特に気にする必要はありません。

一日に必要な水分量とは

一日に必要な水分量とは厚生労働省は、健康な成人男性が1日あたりに摂取すべき水分量は約2.5ℓと定めています。
ただし、これは2.5ℓの水分の飲まなければならないというわけではありません。水分は1日の食事にも約1ℓ含まれていますし、体内でも1日約0.3ℓの水分が生成されます。よって、飲み物として意識的に摂取すべき水分は約1.2ℓになります。
ただし、特に汗をかいたわけでもないのに、水やお茶などの飲料を2ℓも3ℓも飲んでしまうという場合は、何かの疾患が隠れている可能性がありますので、早急に検査を受ける必要があります。


喉が渇く時の対処法

水分補給

上記の通り、人が一日に必要な水分量の目安は2.5ℓ程で、このうち飲水での摂取は1.2ℓ程度が必要とされています。水分補給は、一度に一気に摂るのではなく、時間を空けて少量をこまめに摂るようにしましょう。
また、脱水を起こしている場合は、経口補水液の摂取も有効です。

糖分を摂取しすぎないように注意する

糖分は腸管内での水分の吸収率を高める効果がありますが、ジュースなど糖分の多いものを飲みすぎると、体が高血糖状態となって、多尿→脱水→喉の渇きという悪循環に陥り、更にジュースを飲みたくなります。
よって、糖分の入っているジュースやスポーツ飲料の過度な摂取には気をつけましょう。

できるだけ温かいものを飲むようにする

飲み物の温度に気を配ることは大切です。熱すぎる飲み物は、体内で水分が蒸発して喉の乾きが促進されますし、逆に冷たすぎる飲み物は体を冷やしてしまいます。
腸の水分吸収を高めるには、適度に温かいものや常温のものの摂取が良いとされています。

室内の加湿に気を配る

冬場など空気が乾燥する時期は、口や喉の渇きが強まります。よって、室内では加湿器を使用したり、濡れたタオルを干すなどの対策をして、部屋の中を加湿しましょう。

塩分の摂りすぎに注意する

塩分の摂りすぎは喉の渇きを促進しますので、塩分の濃い食事や外食・スナック菓子の摂りすぎには注意しましょう。
また、カリウムは塩分を排出する効果がありますので、バナナ・里芋・海藻類などカリウムの多い食品を一緒に摂るなど、工夫しましょう。

アルコールの過剰摂取に注意する

アルコールは利尿作用が強いため、多く飲んでも体内から水分が抜けやすくなります。アルコールのみ飲んでも水分補給にはなりませんので、特に夏場などは水分もきちんと摂るように心がけましょう。